日々の萌えを叫びます。そのとき思ったことをつれづれに 。 過去の記事を整理しました。<091003
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Posted by 睡 (sui)
 
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勾玉3部作 / 荻原規子
白鳥異伝も薄紅天女の感想もとばして先に勾玉3部作全体の感想を読み終えた勢いで書いてしまいます。

ついに3部作を全部読み返しました。かんむりょー。

薄紅はなぜかさっぱり内容が記憶の彼方に飛んでいってしまっていたらしく、初めての本を読んだ気分で1冊で2度美味しいを体験したり(ぇ)
むかしに読んだ時には「白鳥異伝」が一番好きだったのですが、今回読み返して「空色勾玉」にいちばん感動しました。
決して白鳥が面白く感じなくなったとかそういうんじゃなくて、空色勾玉という物語に、以前読んだ時より深く共感できたというか稚羽矢が可愛かったというか

物語と出会う時の年齢や環境で、そこから感じるものが変わってしまう。そんなふうに自分では自覚していなくても人って知らないうちに変化してるものなんですね。
作品に出逢う瞬間。
それもまた、物語の面白さを大きく左右するってことは、人生を左右するほどの本に出合えた瞬間も、いろいろな偶然が重なっての出来事だったんだなぁと思えてちょっと感慨深いです。

3部作すべてに強く感じたのはヒトは留まるることの出来ない存在であるということ。世界も人も、いつだって変化し続けているということ。
こんなふうに「かわる」ということを感じさせてくれる物語はあまり多くはないのではないかと思います。

物語の舞台である豊葦原での勾玉をめぐる物語は、神々の時代に始まり、最後の勾玉の物語である奈良時代末期に向かうにつれて世界の支配者は神から人に移り変わってゆく訳ですが、その変化がとても壮大なスケール感と感慨深さを読み手に与えてくれます。
時を経るごとに神々の存在は遠ざかってゆく。それは人の進化(変化)の証なのでしょうけれど、(私の中では「日本の神さま=自然」という感覚があるので、それを忘れてしまった遠い未来が今の世の中なのかと思うと)ちょっとさびしくもありました。人知を超えた存在への畏怖の心は、忘れてしまっていいものだったのでしょうか。

それぞれの物語の主人公がそれぞれの時代を必死で生き、その行為の果てに遠い未来(次の物語)の子孫が存在している。当たり前のことですけれど、そんな人の繋がりをとても尊いものに感じさせてくれる3部作でした。
主人公もその仲間も敵対した人たちも、みんな生きることに一生懸命で、健気で可愛くていとおしい人たちばかりでした。

きっとまた何年か経ってふと読み返すと、何度だって感動させてくれる物語だと思います。

4198506787 白鳥異伝 上 白鳥異伝 下 薄紅天女

*空色勾玉感想

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Posted by 睡 (sui)
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[小説]  thema:児童文学・童話・絵本 - genre:小説・文学
空色勾玉 / 荻原規子

空色勾玉

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ひとりは「闇」の血筋に生まれ、
輝く不死の「」にこがれた。

ひとりは「光」の宮の奥、
縛められて「」を夢見た。

空色勾玉

ずっと文庫化を待ってた作品でした(なったのは新書版でしたが)。
発売日に買って、昨日やっと読み終わりました。読み終わって『白鳥異伝』を買いに本屋さんへ行ったらもう『薄紅天女』が出てた、なんていう遅れっぷりでしたが(汗)
久しぶりに読んであらためてこの物語の美しさに感激。淡々とした文章に思えるのに、古代日本の情景が鮮明に描かれていて、そこに生きる人々の命の躍動をリアルに感じさせてくれます。ちょっと面白すぎたので、コレを書いている今もまだまだ興奮冷めららずという感じ。

あらすじ:
国家統一を計る輝の大御神とそれに抵抗する闇の一族との戦いが繰り広げられている古代日本の「豊葦原」。ある日突然自分が闇の一族の巫女「水の乙女」であることを告げられた村娘の狭也は、あこがれの輝の宮へ救いを求める。しかしそこで出会ったのは、閉じ込められて夢を見ていた輝の大御神の末子、稚羽矢。「水の乙女」と「風の若子」稚羽矢の出会いで変わる豊葦原の運命は・・・。
(amazon.com レビューより)

'88年に児童書としてハードカバーで発行されて、17年の時を経て新書になったというご長寿(?)作品です。私自身も約8年ぶりに読み返しましたが、やっぱりいいものはいつ読んでもいいものなんですねー。この素晴らしい物語がずっとずーっと未来まで語り継がれて欲しいと思います。

神と人が共に生きていた時代、永遠に変わらぬもの(神)と、移ろい巡るもの(人)との対立と調和――。この物語はもちろんファンタジー(創作)なのですけれど、読んでいると古代の日本ってこんな世界だったのかも・・・と思わせてくれる、素敵な物語です。
きっとはるか昔の日本では、神様はその存在を疑う余地もない程人々の身近にいて、それは自分たちとは相容れぬ恐ろしい存在でもあり、そして焦がれ敬うべき存在でもあったのでしょう。

稚羽矢の無垢で素直なかわいらしさったらもう言葉に表せないほどで、きゅんきゅんさせられっぱなしでした。彼が決して死ぬことのない「神」という無垢で無慈悲な存在から、狭也という人間に出会い、ともに過ごすことで、生きることと死ぬことを理解し、決してとどまることのない世界の美しさを知り、人としての情けを知って優しさを身につけ自分の意思で生きてゆく・・・。その劇的な変化には感動を覚えずにいられません。神という変化を必要としない絶対で完全な存在から、人という不完全なものに近づいてゆくその変化がこんなにも感動的で尊いものに思えるのは何故なんだろう・・・。

稚羽矢って何もかもが可愛くて可哀想でぎゅってしてあげたくなるんです。可愛い。可愛すぎるよ・・・!!!
私の中では3部作で一番愛しいキャラです。(決してかっこいいとはいえないのがまた可愛い子だとおもいます)一番かっこいいのは菅流(@白鳥異伝)でしょうか。

この世に、美しくないものなどひとつもないわ

そしてそのすべてが同時に醜いものでもある。世界は常に変化しているから、美しいままではいられないし、醜いだけのものも存在しない。
狭也が豊葦原にそう感じたように、この本を読み終わった後には、世界がきっと今までより美しく、愛おしいものに感じられる。
そんなすばらしい読後感を感じました。




勾玉3部作 : 『空色勾玉』→『白鳥異伝 上・下』→『薄紅天女』
4198506787空色勾玉
荻原 規子

白鳥異伝 上 白鳥異伝 下 薄紅天女
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Posted by 睡 (sui)
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[小説]  thema:児童文学・童話・絵本 - genre:小説・文学
揺らぐ世界の調律師・津守時生
久しぶりの津守さんの新シリーズです。相変わらずいい男満載!!(ここ重要)
そして今作の主人公はいつもとは趣向を変えて、健気で素直でそしてちょっととろい美少年なのです。可愛いです(´∇`)

『揺らぐ世界の調律師』は、雑誌BEANSで連載されていたので初めから読んでたんですが、津守さんの作品は文庫化に当たって書き下ろしがあるのがファンにとっては嬉しいところ。どうせ雑誌も文庫も両方買うんだったら追加書下ろしがあるとちょっと得した気分になります。
*ちなみに今回の書き下ろしは雑誌2話目の事件が解決して直後のお話です*

揺らぐ世界の調律師 1
揺らぐ世界の調律師 1

あらすじ:
変転の神・ネネストーの治める大陸に、神から授けられた特殊な声で移ろう世界を安定させ、再構築させる<調律師>達の住む、隠された村があった。
生まれてから一度も調律師の村を出たことのなかった少年ダリルの平穏な日常は、外の世界からやってきた父の親友に出会った日から一変する。彼から<最高調律師>として認められたダリルは、彼と共に世界を<再調律>するために外の世界へと旅立つことになったのだった――


文庫裏のあおり文句がもの凄いんです。
奇跡の純真(あるじ)と妖艶な徒花(しもべ)が織り成す、
津守時生待望の新シリーズ

なんじゃそりゃあぁΣΣ(゚д゚lll)
・・・しかもそのあおり文句があながち外れてないところがもっと凄いです津守先生!!

ダリルの父の友人、香縁(コーエン)の江戸言葉(?)が読んでいて新鮮でした。(江戸の武士の皆さんはホントにこんな言葉を使ってたのでしょうか)キレイな言葉遣いだなあ、と思います。旅に出てからは彼は主人公ダリル少年(14)の父親代わりとなるわけですが、その(擬似)親馬鹿っぷりは読んでいて微笑ましい。ついつい出会った人に(擬似)息子の自慢をして相好を崩す超絶美形(笑)
ダリルは親ばかになるのも分かる、素直で健気で、でもトロイという放っておけない可愛らしいお子様なんでついつい親ばかしちゃう気持ちもわかるんですけど。なんてったって奇跡の純真ですから☆
途中で仲間になる黒髪の超絶美形(性格難有)もダリルのマイペースっぷりにいい感じにペースを乱されていて今後の彼の変化は期待したいところ。まだ始まったばかりで謎も盛りだくさんなので今後の展開を楽しみにしたいと思います。

内容的にはいつものシリーズに比べてちょっと対象年齢を落としているような印象を受けました。BEANS向けを意識してのことでしょう。

ちなみにダリルのお父様、ソウルさんに一目ぼれ(←台詞が殆どないにもかかわらず)してしまった私は、物語序盤で早くも戦線離脱してしまったのが悲しくてなりませんでした(そうしないと物語が始まらないんですけど)。ソウルと香縁(コーエン)が過去にした旅のお話しとか番外編で書いてほしいなあ。あ、でも私少年ソウルじゃなくてダリルの父ソウルが好きなのかもしれない。じゃあ彼と息子の日常とか・・・。


Posted by 睡 (sui)
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[小説]  thema:ライトノベル - genre:小説・文学
第3回角川ビーンズ小説大賞作品
ライトノベルスはもともと好きですけれど、特にビーンズ文庫の作品は好みのものが多いです。
毎年、新人の方の作品が発表されるのですが、けっこうアタリが多いので、今年も第3回受賞作の3作品を読んでみました。

せっかくなので少し感想と紹介を書こうと思います。


◆シェオル・レジーナ 魂の捜索人◆
村田 栞
4044510016
あらすじ: 普通の人には見えない人ならざる存在が見える少年シオンは、その力の為に普通の生活を送れず、同じ力を持つ修道女ファティマのもとに弟子入りすることに。彼女の仕事は、魔に囚われたり、行方不明になった魂の捜索する「魂の捜索人」。
過去に大きな謎を持つファティマと、彼女を守るために堕天した元天使のグランディエと共にシオンの新しい生活が始まる・・・


なかなか面白かったです。
しかし続編を買うかどうかは微妙なところ。
山羊頭の堕天使にいとしさを感じました。悪そうに見えてホントはイイヤツなんだね!顔に似合わぬ美しい指とか描写されているので、きっと本当のお顔はたいそうお美しいことでしょう。うっとり(妄想ふくらませすぎです)

ストーリー展開は特に難解というとこもなく、わかりやすいお話でした。どちらかというと3作品の中では比較的低年齢向けではないかと(ビーンズ自体がティーンズ向けなんですけど、その中でも、という意味で)。主人公がうら若き過ぎる10代前半の少年なので、余計にそう感じるのかもしれません。
天使悪魔や神様、アダムやらリリス、そういったものにキュピーン!と来る方にはオススメなお話しです(笑)
しかしながらそういった、今までにも数多く扱われた天使とか旧約聖書などがベースになってるみたいなので、読んでいると彼女の正体も封じられた過去も、そして堕天使の正体とかもなんとなーく予想が付いてしまいます。この予想を(いい意味で)裏切ってくれる展開になればいいのにと思います。
今後よっぽどのインパクトがないとオリジナリティの乏しい作品になっちゃう予感も感じたり。
でも、まだまだ始まったばかりなので今後も楽しみにしています。

*11月に続編が出るみたいです*


◆花に降る千の翼◆
月本 ナシオ
4044511012
あらすじ: 南の美しき島国タリマレイ。第一王女のイルアラは、王族が有するはずの神や精霊と意思を交わす能力を持っていないために、護衛役として鳥の神の息子エンハスと幼い頃いつも一緒に過ごしてきた。
あるとき、大国バラーバルがタリマレイを狙っていると知り、エンハスと共にラバーバル王の元へ乗り込んでゆくが、その計画には精霊もかかわっていて・・・


南国の極彩色の美しい島が鮮やかに描かれていました。
照りつける日差しの温度、色鮮やかな花、美しい珊瑚の海・・・と、読んでいると自然に頭の中に作品の世界が描かれていきます。
世界観がしっかりしていて、ファンタジーですが最初からとっつきやすかったです。
3作品の中では一番好みの作品かもしれません。

どのキャラクターもそれぞれ個性が際立っていて、生き生きとしています。
主人公のイルアラはおてんばで意地っ張りな、けれども責任感のある可愛い少女でしたし、その相棒エンハスもちょっと不器用な感じと、不器用ながらもイルアラを大切に思っているところがほほえましかったです。
個人的にはイルアラの父であるファラーサ王の優しい微笑の下の腹黒さと、エンハスの父である鳥の王ヴァラカンの唯我独尊なくせにファラーサにはめっぽう弱いところが非常に気になります。彼らはどのようにしてその素敵な友愛をはぐくんできたのでしょうか。番外編で書いてくれないかな。

(おそらく出るであろう)続編を楽しみにしています。


◆オペラ・エテルニタ 世界は永遠を歌う◆
栗原 ちひろ THORES柴本
4044514011
あらすじ: 700年前に一度滅んで「鳥の神」と「世界の王」によって蘇った世界。
人々が神の存在を忘れるにはいささか早く、そしてただ神のみを信じて生きてゆくことも出来ない、そんな時代の物語。
自分と故郷の人々に突然襲い掛かった病を治すため、伝説の「不死者」を探す青年、カナギ。比類なき美貌をもつ謎の詩人と、自分を狙う暗殺者の美少女。三人が出会い、奇妙な旅が始まる・・・


挿絵がトリニティ・ブラッドのTHORES柴本さんだというだけで、読む前からイメージはトリブラでした(汗)・・・でも、その先入観はあながち間違っていなかったかもしれません。どことなく似ています。うーん、「神様への信仰と、その実、神だけを信じて生きてゆくことの出来ない人間」というのが似ているのでしょうか。
でも、とても面白かったです。たとえば主人公がとっても腕の立つ剣士かつ優秀な薬師という設定なのにかっこよくなりきれないところとかぽややんとしたでも実はでっかい秘密を持った超絶美形とか純粋でけなげな(でも暗殺者な)美少女とか。なかな素敵なキャラがそろっております。そして彼らの生きる世界も魅力的。
女の子向けレーベルにはちょっと珍しい、固めの文体でしたけれど私はけっこうこういう文章は好きです。
この作品が一番、物語としてしっかり構成されている印象を受けました。これも続編が出たら購入予定ですねー。


という感じでした。
次は彩雲国物語のレビューを・・・したいんですけどどうなるでしょうか。(彩雲国あまりに愛しすぎて上手く言葉にできないんです)
Posted by 睡 (sui)
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[小説]  thema:ライトノベル - genre:小説・文学
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